オオカミのような凛々しい顔立ちと愛嬌のある性格で人気のシベリアンハスキー。この記事ではそんなシベリアンハスキーについて、「どんな性格?」「お手入れってどうやるの?」といった疑問や悩みに答えていきます。
他にも飼育にかかる費用や飼い方のポイント、病気と対策など、お迎え前に知っておきたい情報が満載なので、ぜひシベリアンハスキーとの暮らしをイメージしながら読んでみてくださいね!
シベリアンハスキーの基本情報

シベリアンハスキーの見た目の特徴
シベリアンハスキーの最大の特徴と言えば、やはり狼のような端正な顔立ちではないでしょうか。鋭い目元と均整のとれた体つきが印象的で、特に目の色はブルーやブラウン、またはオッドアイ(左右で違う色)など個性が爆発しているんです。
また、耳はピンと立ち、三角形で少し丸みを帯びています。表情豊かな耳は、嬉しいときや警戒しているときなど気持ちを表す大切なパーツなんですね。
さらにふさふさとした尻尾も印象的で、寒い地域で眠るときには、尻尾を顔に巻きつけて防寒する習性があるほど。まさに極寒の地で生き抜く知恵ですね。
つまり、「カッコよさと可愛さを兼ね備えたオオカミのような犬!」それがシベリアンハスキーなんです!
被毛の特徴とお手入れ方法

次は被毛の特徴とお手入れ方法について見ていきましょう。シベリアンハスキーはダブルコートと呼ばれる二重構造の被毛を持っています。硬めで水や雪をはじくオーバーコートと、ふわふわしていて保温性に優れているアンダーコートが特徴です。
この被毛のおかげで、寒冷地でも元気に活動できる一方、抜け毛の量はかなり多めです。特に換毛期と呼ばれる春と秋には大量の毛が抜けるので、日常的なお手入れが欠かせません。
では、この後はお手入れについて詳しく見ていきましょう。
①シャンプーについて
まずはシャンプーについて解説していきます。月に1回を目安におこない、犬用の低刺激・無香料のシャンプーを使用して洗いましょう。人間用のシャンプーはワンちゃんにとって刺激が強いので避けてくださいね。
そして洗い方ですが、お湯の温度は36~38℃に設定し、下から上へと洗っていきましょう。流すときは汚れや泡を落とすために、上から下へと流してくださいね。
洗い終わった後はタオルでよく拭き、ドライヤーで乾かします。人間用のドライヤーだと温度が高いことがあるので、犬用のドライヤーを使うのもおすすめですよ!
②ブラッシングについて
シベリアンハスキーは、普段から抜け毛の多い犬種なので、ブラッシングは毎日おこないましょう。使うブラシはスリッカーブラシやコーム、さらに換毛期は「ファーミネーター」などの抜け毛取り用が便利です。
シャンプーやブラッシングは、被毛だけでなくワンちゃんの皮膚を守るために大切なお手入れなので、しっかりとおこなってあげてくださいね。
シベリアンハスキーの性格

シベリアンハスキーはクールな見た目から、性格も落ち着いていると思われがちですが、実は意外な一面も持ち合わせているんです。ここでは、そんなシベリアンハスキーの性格を3つに分けて深堀していきますね!
- ①フレンドリーで社交的
- ②自立心が強い
- ③活発でイタズラ好き
①フレンドリーで社交的
シベリアンハスキーはフレンドリーで、人に対しても犬に対しても優しく、初めて会う相手にも物怖じせずに接する子が多いです。
来客に対しても吠えたり威嚇したりせず、むしろいつでもウェルカムモードなので、あまり番犬としては向いていないとも言われていますね。
番犬としてはちょっぴり頼りないかもしれませんが、誰とでも仲良くなれるそのフレンドリーさが、ハスキーの最大の魅力ではないでしょうか。
②自立心が強い
シベリアンハスキーは自立心が強いことでも知られています。これは、もともと犬ゾリなどで危険回避のために自ら判断する能力が求められていたことも関係しているんですね。
その名残もあり、自分の判断で行動したいという気持ちが強く、飼い主の指示に対しても時に無視してしまうことがあります。ですがそれは決して反抗しているのではなく、独立心の表れなんですね。
この自立心の強さを理解して信頼関係を築ける飼い主さんにとっては、ハスキーは最高の相棒になること間違いありません。
③活発でイタズラ好き
シベリアンハスキーは活発で好奇心が強いワンちゃんなので、気付いたらイタズラをしていることも日常茶飯事です。
家具をかじったり、庭を掘ったりと、やんちゃな行動に困ることもあるでしょう。ですが、それは退屈や運動不足からくることが多いんです。なので、しっかり運動時間を確保してストレスを発散させてあげましょう。
ハスキーに必要な運動量やおすすめの運動などは、後で詳しく紹介していくので、このまま読んでみてくださいね!
シベリアンハスキーの歴史や起源

シベリアンハスキーは、シベリア北東部に住む遊牧民族のチュクチ族と共に生活していた犬種です。極寒の地でも耐えられる丈夫な体とスタミナで、移動の多いチュクチ族のためにソリを引く役割で活躍していました。
また、同じような寒冷地で人々の暮らしを支えてきた、アラスカン・マラミュートやサモエドと近い関係にある犬種とも言われています。
そして、1925年にはアラスカのノームという町でジフテリアが流行し、血清を届けるために犬ぞりチームが発足。
この「血清リレー」と呼ばれる出来事で特に活躍したのが、「バルト」と呼ばれるシベリアンハスキーでした。この血清リレーでの活躍がハスキーの勇敢さを世に知らしめるきっかけになったんですね。
さらに、特徴的なしわがれた遠吠えから「ハスキー」という名前がついたともいわれていて、独特の声は、今も多くの人に親しまれる魅力のひとつとなっています。
飼育にかかる費用
「シベリアンハスキーを飼いたい!」と思ったら飼育費用も気になるところですよね。基本的な初期費用やお迎え後にかかる費用を知って、問題なく飼育できるか確認しておきましょう。
シベリアンハスキーの子犬の購入価格
ペットショップ 平均25万円
ブリーダー 平均30万円
マイクロチップ 約1,000円
畜犬登録 約3,000円
最初にそろえる生活品
5万円~7万円ほど
- サークル
- クレート
- トイレ
- ペットシーツ
- 首輪やリード
- 食器類
- お手入れ用品
- おもちゃなど
狂犬病予防ワクチン 約3,500円
混合ワクチン 約10,000円
健康診断 約15,000円
フィラリア予防薬 約1,600円
さらに、フードの品質にもよりますが、シベリアンハスキーは毎月のフードやおやつなどの消耗品に10,000円ほどかかります。他にも、ケガや病気で急な出費が出る場合もあるので、必ず最後まで面倒を見れるように準備をしてからお迎えをしてくださいね。
シベリアンハスキーのかかりやすい病気と対策

シベリアンハスキーを飼う前には、どのような病気に注意が必要か知っておくことが大切です。かかりやすい病気と対策を知って、いざというときに落ち着いて対応出来るようにしておきましょう。
ここでは、特に注意したい代表的な2つの病気と、その対策を紹介していきますね。
①眼病
まず1つ目は、目の病気についてです。シベリアンハスキーは眼病にかかりやすく、特に白内障や緑内障などは遺伝的に発症しやすい犬種として知られています。
原因は主に遺伝ですが、加齢や生活環境によって悪化することもあり、紫外線の影響やケガが引き金になることもあるので注意が必要です。
症状としては、目の白濁や視力の低下、光に対しての反応が鈍くなるなどが見られ、進行すると失明のリスクもあるため、早期発見が重要になってきます。
予防や対策としては、定期的な動物病院での眼科検診が大事なので、かかりつけの動物病院を見つけておくと良いですね!
②皮膚疾患
2つ目の皮膚トラブルもシベリアンハスキーによく見られる病気で、アトピー性皮膚炎や膿皮症など、かゆみや炎症を伴う疾患が起こりやすい傾向にあります。
原因はアレルギー体質や、換毛期の抜け毛の詰まり、また湿気の多い環境などです。特に日本のような高温多湿の気候では、皮膚トラブルが発生しやすくなります。
症状としては、強いかゆみや赤み、フケ、脱毛などがあり、放置すると二次感染を引き起こし、悪化する可能性があるので注意が必要です。
予防と対策としては、こまめなブラッシングや通気性を意識した環境づくりが効果的です。また、早めにアレルギー検査を受けておくことで、対策しやすくなりますよ!
飼い方や育て方

ここでは、シベリアンハスキーの飼い方や育て方について見ていきましょう。特に、日常生活で大切な「運動」「しつけ」「食事」「お留守番」の4つのテーマに絞って解説していきますね!
- ①運動不足を防ぐためのケア
- ②しつけのポイント
- ③食事と栄養管理について
- ④お留守番の工夫やコツ
①運動不足を防ぐためのケア
シベリアンハスキーはとてもエネルギッシュな犬種で、毎日1〜2時間の散歩やランニングは最低限必要です。
また、散歩だけでなくドッグランで思い切り走ったりボールで遊んだりなど、持久力を使う運動も喜んでくれますよ。
ただし暑さに弱いので、夏場は早朝や夜間の涼しい時間帯に運動させるよう工夫が必要です。運動不足はストレスの原因となり、問題行動(破壊行動など)につながる可能性があるので必ず十分な運動量を確保してあげてくださいね。
②しつけのポイント
シベリアンハスキーのしつけは、根気と一貫性がカギになります。もともと自立心が強いため、命令を押しつける形ではうまくいきません。
ポイントとしては、叱り方と褒め方が大切になってきます。叱るときは低い声で短く「ダメ!」と伝え、褒めるときは大げさなくらいに褒めると良いですね。
「悪いことはダメ!」は理解させるべきですが、出来ない=「叱る」必要はまったくありません。「基本は褒める」をベースに信頼関係を築きながら、根気よくしつけをおこなっていきましょう。
③食事と栄養管理について
シベリアンハスキーの食事は、ライフステージに応じた栄養バランスが大切です。子犬期は高タンパク・高カロリーの成長期用フード、成犬期は維持期用フード、シニア期は消化しやすいシニア用フードを選ぶようにしましょう。
特に運動量が多い犬種なので、良質なたんぱく質源(鶏肉・魚など)をバランス良く与えることも大切ですね。また、関節の健康を保つグルコサミンやオメガ3脂肪酸を含むフードもおすすめです。
そして、おやつは一日の食事の10%以内に抑えて、肥満にならないように注意しましょう。食事の与え方も大切ですが、同じくらいに水分補給も大切なので、いつでも新鮮な水が飲めるように常に用意しておいてあげてくださいね。
④お留守番の工夫やコツ
シベリアンハスキーは寂しがり屋な一面もあり、長時間の留守番が苦手な子も多いです。なので、お留守番にはちょっとした工夫が必要になってきます。
まず、お留守番の時には時間をかけて遊べる知育トイやお気に入りのおもちゃを用意して、退屈しないようにしてあげましょう。他にも、飼い主さんのにおいの付いた服やタオルを用意してあげると安心してくれますよ!
また、温度管理にも注意が必要です。夏場は特に熱中症に気を付けて、エアコンを忘れずにつけておきましょう。
一般的にワンちゃんが快適に過ごせる温度は25度前後と言われていますが、普段から愛犬にとっての適温を調べておいてくださいね。
シベリアンハスキーに関するQ&A

ここでは、シベリアンハスキーについてよくある質問を見ていきましょう。今回は4つ紹介していきますね!
- ①初めて犬を飼う人でも大丈夫?
- ②子供や他のペットとの相性は?
- ③シベリアンハスキーを飼うのに必要な家の広さは?
- ④シベリアンハスキーにオッドアイが多いのはなんで?
①初めて犬を飼う人でも大丈夫?
正直に言うと、シベリアンハスキーは初めて犬を飼う方には少しハードルが高い犬種です。理由は、運動量の多さや独立心の強さ、しつけの難しさなど、経験と知識が求められる場面が多いからなんです。
ただし、一緒に成長していく気持ちを持って、時間と労力を惜しまず向き合える覚悟があれば、初めてでも不可能ではありません。
最初は、ドッグトレーナーやしつけ教室など、プロの力を借りることも考えながら決めてくださいね。
②子供や他のペットとの相性は?
シベリアンハスキーはフレンドリーで社交的な性格をしているため、子供や他の犬とも比較的相性が良いワンちゃんです。
ただし、体が大きくパワフルなので、小さな子供や小動物と接するときはケガをしないように必ず大人が見守るようにしましょう。
また、早い時期から他の犬や人と触れ合う「社会化トレーニング」を行うことで、より穏やかな性格に成長してくれますよ。
③シベリアンハスキーを飼うのに必要な家の広さは?
ハスキーは体が大きく運動量も多いため、スペースに余裕がある環境が理想です。最低でも室内で自由に動けるリビングスペースと、毎日しっかり運動できる屋外環境があると安心ですね。
ただ、広い庭がなくても、近くに公園や散歩コースがあれば問題ありません。
④シベリアンハスキーにオッドアイが多いのはなんで?
シベリアンハスキーにオッドアイが多いのは、遺伝的な要因によるものです。オッドアイとは、左右の目の色が異なる状態のことを指します。
これは「虹彩のメラニン色素の分布」が左右で異なるために起こります。特にハスキーは、この遺伝子を持つ子が多く、美しいブルーとブラウンの組み合わせが人気です。
お迎え方法
ワンちゃんを迎える方法としては主に3つあり、ペットショップでの購入、ブリーダーからの購入、保護犬の里親になるなどが挙げられます。
ペットショップやブリーダーからの購入、保護犬を迎える場合など、それぞれの特徴やポイントをしっかり押さえてあなたに合った方法を選びましょう。
ペットショップからお迎えする場合
シベリアンハスキーをペットショップからお迎えする場合は、以下のポイントをチェックしておきましょう。
- 親犬の情報(血統や健康状態)を確認できるか
- ショップの衛生管理がしっかりしているか
- 子犬の性格や育ち方を丁寧に説明してくれるか
ただし、ペットショップでは親犬の情報がわかりにくいこともあるので、健康面や遺伝疾患についてしっかり聞いておきましょう!
ブリーダーからお迎えする場合
ブリーダーからお迎えする場合、まずは信頼できるブリーダーを探すことが大切です。信頼できるブリーダーを探すには、「JKC(ジャパンケネルクラブ)」や「ブリーダー直販サイト」を活用するとよいでしょう。
良いブリーダーの選び方
- 衛生管理が行き届いた環境で育てられているか
- 親犬や兄弟犬と一緒に過ごし、適切な社会化がされているか
- 遺伝疾患のリスクを説明してくれるか
また、悪質なブリーダーを避けるために、子犬をすぐに引き渡そうとするブリーダーには注意してくださいね。
保護犬を迎える場合
ペットショップやブリーダーからのお迎え以外に、保護犬の里親になる方法もあります。保護施設や動物愛護団体では、シベリアンハスキーを含むさまざまな犬達が新しい家族を待っています。
- 費用が比較的安く、お迎えしやすい
- 成犬の場合、しつけが済んでいることが多い
- 保護犬を迎えることで、新たな命を救える
ただし、過去にトラウマを抱えている子もいるため、十分な理解と愛情をもって迎えることが大切です。「ペットのおうち」や「ハグー」といった保護犬のマッチングサイトを活用すると、相性の良い子を見つけやすいですよ!
お迎え方法まとめ
| お迎え方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| ペットショップ | すぐにお迎えできる | 親犬の情報がわかりにくい |
| ブリーダー | 健康管理がしっかりされている | 価格がやや高め |
| 保護犬・里親 | 費用が安く、命を救える | 過去のトラウマがある子もいる |
まとめ
この記事ではシベリアンハスキーについて紹介してきました。「自分に飼えるかな?」と迷っていたあなたも、この記事を読んで少しでも飼うイメージが持ててくれたら嬉しいです。
どんなワンちゃんを迎えるにしても、大切なのは飼い始める前にしっかりと準備をすることです。住環境、経済面、時間の確保など、様々な角度から検討してください。そして何より、この子の一生に責任を持つ覚悟があるかどうかが一番大切です。
あなたとシベリアンハスキーとの素敵な出会いがありますように!最後までご覧いただきありがとうございました!



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