真っ白な被毛と優しい性格で人気を集めているホワイトシェパード。実は2種類いるって知っていましたか?それが、アメリカやカナダで生まれたアメリカン・カナディアン・ホワイト・シェパードと、スイスで改良されたスイス・ホワイト・シェパードの2種類です。
どちらも明確な違いとしてはそこまでなく、両方ともホワイトシェパードと呼ばれていますが、現在では主にスイス・ホワイト・シェパード・ドッグのことを指すことが多いです。
そこで、今回はスイス・ホワイト・シェパードに焦点を当てて解説していきたいと思いますので、気になる方は読んでみてくださいね!
ホワイトシェパードの基本情報

- 名前 スイス・ホワイト・シェパード・ドッグ
- 原産国 スイス
- 体重 25~40kg
- 体高 55~66cm
- サイズ 大型犬
- トリミング 必要なし
- ブラッシング 2~3日に1回
- 被毛 ダブルコート
- カラー ホワイト
- 平均寿命 10~12年
もっと詳しい情報やホワイトシェパードの魅力はこの後紹介していきますね!
ホワイトシェパードの歴史
ホワイトシェパードは、ジャーマン・シェパード・ドッグの白い被毛を持つ個体から派生した犬種で、その起源は19世紀末のドイツにさかのぼります。
当時、ジャーマン・シェパードの改良に力を注いだマックス・フォン・シュテファニッツは、牧羊犬としての能力を高めるためにさまざまな交配を行いました。この過程で、白い被毛の犬も誕生しましたが、色に関しては特に重視されていませんでした。
しかし20世紀の初めになると、白い被毛に対して、作業犬としての適性が損なわれるという意見が出始め殺処分されてしまうこともあったといいます。
そんな悲しい歴史もありましたが、アメリカやカナダのブリーダーによって改良が進められ、次第に独自の犬種として確立されていきました。それが、もう1種類のホワイトシェパードである、アメリカン・カナディアン・ホワイト・シェパードです。

そんな、アメリカン・カナディアン・ホワイト・シェパードがスイスに輸入後、改良されたのがスイス・ホワイト・シェパード・ドッグなんですね!
ホワイトシェパードの特徴と性格

真っ白な被毛と筋肉質ながらスラリとした体型が特徴的なホワイトシェパード。耳は立ち耳で、太めのしっぽは通常垂れていることが多いです。大きな体で存在感抜群ですが、落ち着いている性格も相まって、優雅さが魅力的なワンちゃんです。
またとても賢く、優しさと忍耐強さを併せ持っているので、子供や他のペットとも仲良く過ごしてくれます。しかし、繊細で人の感情に敏感なワンちゃんなので、ストレスを溜めないように飼い主さんがたくさん甘えさせてあげてくださいね。
ホワイトシェパードは飼いやすい?飼育に必要な環境は?
ホワイトシェパードは、賢く教えたことはすぐに覚えるので、しつけやトレーニングは比較的しやすい犬種です。しかし、その賢さゆえに飼い主さんが下にみられてしまうと、トレーニングが上手くいかないことがあるので初心者よりも経験豊富な飼い主さんに向いています。
必要な環境としては、暑さに弱いためエアコンの稼働している室内での飼育が必須になります。基本的に落ち着いているワンちゃんなので、走り回れるほどの広さは必要ないですが、ある程度自由に動き回れるスペースは必要です。
また、ホワイトシェパードは飼い主や家族との絆をとても大事にする犬種なので、なるべく誰かが一緒にいられる環境が向いています。そのため、1人暮らしよりは家族での飼育がおすすめです。
ホワイトシェパードの被毛の特徴

ホワイトシェパードの被毛は、二重構造のダブルコートで、外側の毛はやや硬く内側の毛はふわふわで保温性に優れています。また、毛の長さは短めのタイプとロングタイプに分かれています。
そしてホワイトシェパードの毛色は、その名の通り真っ白な色が特徴です。外側の毛は汚れが付きにくい仕様になってはいますが、白色だと付いた汚れが目立ちやすいので、外で運動した後は、しっかりと汚れを拭き取ってあげましょう。
ホワイトシェパードの被毛のお手入れについて
ホワイトシェパードは基本的にトリミングの必要はありませんが、2~3日に1回ほどのブラッシングと2~4週間に1回ほどのシャンプーが必要です。
- ラバーブラシまたはスリッカーブラシを用意する(換毛期はスリッカーブラシのほうがおすすめ)
- 全体をブラッシングする
- スリッカーブラシとコームを用意する
- コームで毛玉をほぐす
- スリッカーブラシで全体をブラッシング
- 最後にコームで細かい部分や全体の毛流れを整える
ブラッシングの後は、シャンプーについても見ていきましょう。まず注意点として、シャンプーは必ず犬用のシャンプーを使用してください。人間用のシャンプーはワンちゃんにとって刺激が強いので、使わないようにしましょう。
- 耳に水が入らないか心配な場合は耳栓をする
- 脚→体→顔の順番で下のほうから濡らしていく
この時、水が耳や鼻に入らないように、シャワーヘッドを優しく地肌に当ててあげましょう。 - 犬用シャンプーをしっかり泡立ててから洗っていく
- 顔→体→脚と上から下へシャンプーを流していく
この時も、シャワーヘッドを優しく地肌に当てながら流していきます。 - タオルで拭いてドライヤーで乾かす
ホワイトシェパードは皮膚が弱いワンちゃんなので、犬用シャンプーの中でも低刺激のものがおすすめです。また、ホワイトコート用のシャンプーもあるので、色々調べてみてくださいね。
ホワイトシェパードのかかりやすい病気と対策

ホワイトシェパードを飼う前に、どのような病気に注意が必要か知っておきたいですよね。かかりやすい病気と対策を知って、いざというときに落ち着いて対応できるようにしておきましょう。
- 股関節形成不全
- 皮膚疾患
- 膵外分泌不全
それぞれの詳しい症状と対策はこの後解説していきますね!
股関節形成不全
股関節形成不全は、特に大型犬に多く見られる遺伝性の疾患で、犬の股関節が正常に発達せず、炎症や変形を引き起こす病気です。
- 歩きづらそうにしている
- 後ろ足がふらついている
- 段差を嫌がる
股関節形成不全にならないようにするには、体重管理や適度な運動がおすすめです。しかし、成長期の間は飛んだり跳ねたりする激しい運動は控えた方が良いでしょう。
滑りにくい床や芝生のような柔らかい場所での運動がおすすめですよ!
皮膚疾患
犬の皮膚疾患は原因の特定が難しく、治るまでに時間がかかってしまう場合があります。
気になる症状が出ていたら、一度動物病院で診てもらうようにしましょう。
- 体をよく掻いている
- 皮膚が赤くなったり腫れたりしている
- 脱毛や毛並みの変化
- 皮膚の乾燥
- 湿疹が出ている
お家で出来る対策としては、適切なブラッシングやシャンプーなど外側からのケアと、食事で内側からケアする方法があります。
他には、サプリメントで不足しがちな栄養を補うのもおすすめですよ!
膵外分泌不全
膵外分泌不全は、膵臓が消化酵素を十分に分泌できなくなる病気で、栄養素を上手く分解、吸収できなくなり栄養不足を引き起こす疾患です。
主な原因は、膵臓の萎縮や慢性的な膵炎、そして一部の犬種では先天的な遺伝での発症リスクが高く、ホワイトシェパードもその中に含まれます。
- 慢性的な下痢
- 食欲は増加しているのに体重は減っている
- 毛艶が良くない
など
残念ながら、膵外分泌不全に明確な予防法はありません。そのため、少しでも気になる症状が出ていたら、すぐに動物病院で検査をしてもらうようにしましょう。
ホワイトシェパードに必要な1日の運動量

ホワイトシェパードは1回60分程度の運動を1日2回行うのが理想です。散歩のほかにも、ドッグランや庭などで、オフリードで思いきり走らせてあげるとストレス解消にもなりますよ!
また、ホワイトシェパードは頭を使った遊びも得意なので、アジリティやフリスビー、宝探しゲームなどで一緒に遊ぶのもおすすめです。
ホワイトシェパードのお迎え方法
ワンちゃんを迎える方法としては主に3つあり、ペットショップでの購入、ブリーダーからの購入、保護犬の里親になるなどが挙げられます。
ホワイトシェパードは、残念ながら日本のペットショップではなかなか出会うことが出来ません。そのため、基本的にブリーダーさんからの購入か里親になる方法がメインになるので、気になる方は問い合わせてみてくださいね。
ホワイトシェパードに関するQ&A
- Qホワイトシェパードの価格は?
- A
ホワイトシェパードの平均的な価格は30~45万円ほどです。
まとめ
ホワイトシェパードは、美しい見た目と穏やかな性格で家庭犬としても愛されています。さみしがりやで甘えん坊な一面もあるので、たっぷりの愛情を感じたい飼い主さんにはぴったりのワンちゃんです。
もしこの記事を読んでホワイトシェパードを家族に迎えたいと思ったら、ぜひ一度、実際に触れ合ってみてください!ホワイトシェパードがあなたにとって最高のパートナーとなることを願っています!
最後までご覧いただきありがとうございました!



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