「ウェスティ」という愛称でも知られているウエストハイランドホワイトテリア。真っ白な被毛に黒い鼻、そして表情豊かな瞳が印象的なワンちゃんです。
この記事ではそんなウエストハイランドホワイトテリアについて、「どんな性格?」「お手入れってどうやるの?」といった疑問や悩みに答えていきます。
他にも飼育にかかる費用や飼い方のポイント、病気と対策など、お迎え前に知っておきたい情報が満載なので、ぜひウェスティとの暮らしをイメージしながら読んでみてくださいね!
基本情報

ウエストハイランドホワイトテリアの見た目の特徴
ウエストハイランドホワイトテリアは、その名の通り真っ白な見た目のワンちゃんです。
体型はコンパクトながらもバランスが良く、体高は約25〜28cm、体重は7〜10kg程度です。小型犬に分類されますが、しっかりとした骨格を持っているため、見た目以上に頑丈な体つきをしています。
また、ピンと立った耳やクリッとした大きな目は愛嬌たっぷりで、子犬の頃は特に動くぬいぐるみのような可愛さなんですよ。
被毛の特徴とお手入れ方法

ウエストハイランドホワイトテリアの被毛はダブルコートで、外側が硬めで汚れをはじきやすく、内側は柔らかく体温を保つ役割をしています。
ダブルコートのワンちゃんの場合、春と秋に換毛期があるので、特にお手入れが大切になってきます。ここでは、シャンプーとブラッシングについて詳しく見ていきましょう。
シャンプーについて
まず、シャンプーですが、真っ白な毛色は少しでも汚れが目立ちやすいですよね。しかし、毎日のように洗ってしまうと皮膚が乾燥しやすくなり、逆にトラブルの原因になることがあります。
そのため、基本的には月に1回程度を目安におこない、犬用の低刺激・無香料のシャンプーを使用して洗ってあげましょう。人間用のシャンプーはワンちゃんにとって刺激が強いので避けてくださいね。
そして洗い方ですが、お湯の温度は36~38℃に設定し、下から上へと洗っていきましょう。流すときは汚れや泡を落とすために、上から下へと流してくださいね。
洗い終わった後はタオルでよく拭き、ドライヤーで乾かします。人間用のドライヤーだと温度が高いことがあるので、犬用のドライヤーを使うのもおすすめですよ!
ブラッシングについて
次にブラッシングですが、目安としては毎日、最低でも2日に1回はブラッシングをおこないましょう。特に、毛玉のできやすい耳の後ろやお腹周りは念入りに整えてあげてくださいね。
また、使うブラシはスリッカーブラシやコームがおすすめです。スリッカーブラシで抜け毛をしっかり取り除き、コームで細かい部分を整えましょう。
ブラッシング中は「気持ちよさそうにしてるな」や「今日は少し嫌がるな」といった愛犬の反応を観察できる時間にもなるので、コミュニケーションのひとときとしても大切にしてくださいね!
ウエストハイランドホワイトテリアの性格

ウエストハイランドホワイトテリアは、その見た目の可愛らしさに負けないくらい、個性的で魅力的な性格を持っています。
「元気いっぱいって聞くけど、実際はどうなの?」「小型犬だから大人しいのかな?」と気になる方も多いでしょう。
そこで、今回はウエストハイランドホワイトテリアの性格を4つに分けて深堀してみました。この後、ひとつずつ詳しく紹介していきますね!
- ①明るく活発
- ②勇敢で頼もしい
- ③人懐っこく社交的
- ④独立心と頑固な一面
①明るく活発
まず、ウェスティといえば明るくてエネルギッシュな性格が代表的です。なので、一緒に暮らすと家の中がにぎやかで楽しい雰囲気になること間違いなし!
ただし、元気すぎて遊び足りないとストレスをためてしまうので、一緒に遊ぶ時間をたくさん取れる人にぴったりなワンちゃんです。
活発な姿に「こんなに元気なの?」と驚くかもしれませんが、その明るさにきっと癒やされますよ。
②勇敢で頼もしい
小さな体からは想像できないほど勇敢なのも、ウエストハイランドホワイトテリアの性格のひとつです。
もともとネズミやアナグマを追う猟犬として活躍していた背景があるため、物怖じしない強さを持っているんですね。
そのため、突然の物音や見慣れない人に対しても、しっかりと反応して飼い主を守ろうとします。この勇敢さは心強い反面、吠えやすさにつながることもあるので、子犬の頃から無駄吠え対策をしておくことが大切です。
③人懐っこく社交的
さらに、ウエストハイランドホワイトテリアは人と接するのが大好きで、家族はもちろん、知らない人や他の犬とも仲良くできることが多いです。
この人懐っこさは、初めて犬を飼う方にも安心できるポイントになりますよね。ただし、かまってもらえない時間が長いと寂しがる傾向もあるので、スキンシップは欠かせません。
一緒に過ごす時間を大切にすれば、明るく社交的な性格をさらに引き出せるでしょう。
④独立心と頑固な一面
ウエストハイランドホワイトは人懐っこい一方で、独立心と頑固な一面も持ち合わせています。
その独立心の強さから、指示を聞かず自分の判断で行動することもありますが、これは決して飼い主を軽視しているわけではないんです。
もともと狩猟犬として活躍していた歴史もあり、自分で考える力があるからこそ、納得できないということを聞かない頑固な一面があるんですね。これは本能なので、テリア種の性格を理解して気長に信頼関係を築いていける人に向いています。
歴史や起源

ウエストハイランドホワイトテリアの歴史を知ると、その可愛らしい見た目の裏にある意外なルーツが見えてきます。
当時、スコットランド西部のハイランド地方では、農作物を荒らすネズミやウサギなどの害獣に悩まされていました。
そこで地元の貴族たちが中心となり、これらの害獣を効率的に駆除できる犬を作り出そうと考えたんです。こうして誕生したのが、現在のウエストハイランドホワイトテリアの祖先となる犬たちでした。
そして19世紀ごろになると、スコットランドの貴族であるマルコム大佐が白いテリアを選んで改良し、「ウエストハイランドホワイトテリア」として広めました。
また、なぜ白い毛色にこだわったかというと、狩猟の際に獲物と間違えて撃ってしまうことを防ぐためだったとも言われています。
「小さな体なのに狩猟犬?」と思うかもしれませんが、俊敏さと勇敢さを兼ね備えていたからこそ、パートナーとして信頼されていたんですね。
そして現在では、狩猟犬としての役割だけでなく、愛らしい外見と賢さから家庭犬として人気が高まり、世界中で愛される存在となっています。
ウエストハイランドホワイトテリアの飼育にかかる費用
「ウエストハイランドホワイトテリアを飼いたい!」と思ったら飼育費用も気になるところですよね。基本的な初期費用やお迎え後にかかる費用を知って、問題なく飼育できるか確認しておきましょう。
ウエストハイランドホワイトテリアの子犬の購入価格
ペットショップ 平均25万円
ブリーダー 平均45万円
マイクロチップ 約1,000円
畜犬登録 約3,000円
最初にそろえる生活品
5万円~7万円ほど
- サークル
- クレート
- トイレ
- ペットシーツ
- 首輪やリード
- 食器類
- お手入れ用品
- おもちゃなど
狂犬病予防ワクチン 約3,500円
混合ワクチン 約10,000円
健康診断 約15,000円
フィラリア予防薬 約1,200円
さらに、フードの品質にもよりますが、ウエストハイランドホワイトテリアは毎月のフードやおやつなどの消耗品に6,000円ほどかかります。他にも、ケガや病気で急な出費が出る場合もあるので、必ず最後まで面倒を見れるように準備をしてからお迎えをしてくださいね。
かかりやすい病気と対策

ウエストハイランドホワイトテリアを飼う前には、どのような病気に注意が必要か知っておくことが大切です。かかりやすい病気と対策を知って、いざというときに落ち着いて対応出来るようにしておきましょう。
ここでは特に注意したい代表的な3つの病気について、原因や症状、対策を紹介していきますね。
- レッグペルテス病
- 頭蓋下顎骨症
- アレルギー性皮膚炎
レッグペルテス病
レッグペルテスパーセス病は、股関節にある大腿骨の骨頭部分が壊死してしまう病気です。
原因ははっきりと解明されていませんが、血流が不足することで骨がもろくなると考えられており、遺伝的要因も関係しているのではと言われています。
症状としては、後ろ足を引きずる、片足をかばって歩く、動きたがらないなどが見られ、放置すると関節の変形が進み、強い痛みで歩行が困難になる場合もあります。
対策としては早期発見が大切なので、歩き方に違和感を感じたらすぐに動物病院で診察を受けましょう。
頭蓋下顎骨症
頭蓋下顎骨症は主に子犬の時期に発症しやすく、頭や顎の骨が異常に増え、骨が厚くなることで痛みや不快感を引き起こす病気です。原因は遺伝的要因が関わっていると考えられており、テリア種に多いとされています。
症状としては、食欲の低下、口を開けにくそうにする、触ると痛がるなどが挙げられます。また、成長期に発症するため、飼い主さんが「急に食べなくなった」と気づくケースも少なくありません。
対策は、獣医師による診断のもと、痛みを和らげるための投薬治療が中心となります。成長が落ち着くと自然に症状が収まる場合もあるため、無理に治療せず経過観察を行うこともあります。
アレルギー性皮膚炎
アレルギー性皮膚炎は、ウエストハイランドホワイトテリアに比較的多く見られる皮膚トラブルで、食べ物やハウスダスト、花粉、ノミなどさまざまな要因が関与しています。
症状としては、皮膚のかゆみ、赤み、脱毛、フケの増加などが目立つことが多いです。また、強いかゆみから体を掻いてしまい、二次感染を引き起こすこともあるので注意が必要です。
対策は、まず原因を特定することが重要です。アレルゲンの検査を行い、食事や生活環境を見直すことが改善の第一歩になります。
ウエストハイランドホワイトテリアの飼い方や育て方

ウエストハイランドホワイトテリアと楽しく暮らすためには、性格や体質に合わせた工夫が欠かせません。
「元気いっぱいだけど運動はどれくらい必要?」「しつけは難しいのかな?」と悩む方も多いですよね。ここでは日常生活で大切なポイントを、4つのテーマに分けて紹介します。
- 運動不足を防ぐためのケア
- しつけのポイント
- 食事と栄養管理について
- お留守番の工夫やコツ
運動不足を防ぐためのケア
ウエストハイランドホワイトテリアは、小型犬ですがとても活発です。そのため、1日30分〜1時間程度の散歩を朝晩2回行うのが理想的です。
また、猟犬としての名残もあって、ボールを追いかける遊びや穴掘りも大好きなワンちゃんなので、ドッグランや公園で一緒に遊ぶ時間も取り入れましょう。
運動不足になるとストレスからいたずらや無駄吠えにつながることもあるので、毎日十分な運動量を確保してあげてくださいね。
しつけのポイント
次にしつけですが、ウエストハイランドホワイトテリアは賢い一方で頑固なところもあります。だからこそ、子犬のうちから一貫性のあるルールを示すことが大切です。指示がコロコロ変わると犬も混乱してしまうので注意しましょう。
ポイントとしては、叱るときは低い声で短く「ダメ!」と伝え、褒めるときは大げさなくらいに褒めると良いですね。
「悪いことはダメ!」は理解させるべきですが、出来ない=「叱る」必要はまったくありません。「基本は褒める」をベースに信頼関係を築きながら根気よくしつけをおこなっていきましょう。
食事と栄養管理について
ワンちゃんの食事は、ライフステージに応じた栄養バランスが大切です。子犬期は高タンパク・高カロリーの成長期用フード、成犬期は維持期用フード、シニア期は消化しやすいシニア用フードを選ぶようにしましょう。
また、おやつは一日の食事の10%以内に抑えて、肥満にならないように注意が必要です。そして、食事の与え方も大切ですが、同じくらいに水分補給も大切です。いつでも新鮮な水が飲めるように常に用意しておいてあげてくださいね。
このように、愛犬の体質や年齢などに合わせて、上手くフードを切り替えながら栄養管理をしていきましょう。
お留守番の工夫やコツ
ウエストハイランドホワイトテリアは1人の時間が得意な子も多いですが、長時間のお留守番はストレスの原因になります。なので、ちょっとした工夫でなるべくストレスを感じないようにしてあげましょう。
まず、お留守番の時には時間をかけて遊べる知育トイやお気に入りのおもちゃを用意して、退屈しないようにしてあげましょう。他にも、飼い主さんのにおいの付いた服やタオルを用意してあげると安心してくれますよ!
また、温度管理にも注意が必要です。夏場は特に熱中症に気を付けて、エアコンを忘れずにつけておきましょう。
一般的にワンちゃんが快適に過ごせる温度は25度前後と言われていますが、普段から愛犬にとっての適温を調べておいてくださいね。
ウエストハイランドホワイトテリアに関するQ&A

ここでは、ウエストハイランドホワイトテリアについてよくある質問を見ていきましょう。今回は3つ紹介していきますね!
- ①初めて犬を飼う人でも大丈夫?
- ②子供や他のペットとの相性は?
- ③ウエストハイランドホワイトテリアは臭いが強いって本当?
①初めて犬を飼う人でも大丈夫?
ウエストハイランドホワイトテリアは賢く、人懐っこい性格なので初心者でも飼いやすい犬種です。
ただし、活発さと頑固な一面もあるため、しつけを根気強く続けることが必要です。最初は戸惑うこともあるかもしれませんが、一緒に学びながら成長できる楽しさもありますよ。
②子供や他のペットとの相性は?
基本的に遊び好きなので、子供や他の犬とも仲良くできることが多いです。
ただし、元気すぎて遊びのつもりでもケガに繋がることがあるので、最初は大人が間に入って見守りながら慣れさせるのが安心です。
また、狩猟犬としての本能で小動物を追いかけてしまうこともあるので、一緒に飼う場合は注意が必要です。
③ウエストハイランドホワイトテリアは臭いが強いって本当?
皮膚病にかかりやすく「臭いが強い」印象があるかもしれませんが、正しいケアをしていれば心配はいりません。
定期的なシャンプーやブラッシング、耳や口のケアをすることで清潔を保てますし、健康的に育てれば特別に臭いが強い犬種というわけではありません。
お迎え方法
ワンちゃんを迎える方法としては主に3つあり、ペットショップでの購入、ブリーダーからの購入、保護犬の里親になるなどが挙げられます。
ペットショップやブリーダーからの購入、保護犬を迎える場合など、それぞれの特徴やポイントをしっかり押さえてあなたに合った方法を選びましょう。
ペットショップからお迎えする場合
ウエストハイランドホワイトテリアをペットショップからお迎えする場合は、以下のポイントをチェックしておきましょう。
- 親犬の情報(血統や健康状態)を確認できるか
- ショップの衛生管理がしっかりしているか
- 子犬の性格や育ち方を丁寧に説明してくれるか
ただし、ペットショップでは親犬の情報がわかりにくいこともあるので、健康面や遺伝疾患についてしっかり聞いておきましょう!
ブリーダーからお迎えする場合
ブリーダーからお迎えする場合、まずは信頼できるブリーダーを探すことが大切です。信頼できるブリーダーを探すには、「JKC(ジャパンケネルクラブ)」や「ブリーダー直販サイト」を活用するとよいでしょう。
良いブリーダーの選び方
- 衛生管理が行き届いた環境で育てられているか
- 親犬や兄弟犬と一緒に過ごし、適切な社会化がされているか
- 遺伝疾患のリスクを説明してくれるか
また、悪質なブリーダーを避けるために、子犬をすぐに引き渡そうとするブリーダーには注意してくださいね。
保護犬を迎える場合
ペットショップやブリーダーからのお迎え以外に、保護犬の里親になる方法もあります。保護施設や動物愛護団体では、ウエストハイランドホワイトテリアを含むさまざまな犬達が新しい家族を待っています。
- 費用が比較的安く、お迎えしやすい
- 成犬の場合、しつけが済んでいることが多い
- 保護犬を迎えることで、新たな命を救える
ただし、過去にトラウマを抱えている子もいるため、十分な理解と愛情をもって迎えることが大切です。「ペットのおうち」や「ハグー」といった保護犬のマッチングサイトを活用すると、相性の良い子を見つけやすいですよ!
お迎え方法まとめ
| お迎え方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| ペットショップ | すぐにお迎えできる | 親犬の情報がわかりにくい |
| ブリーダー | 健康管理がしっかりされている | 価格がやや高め |
| 保護犬・里親 | 費用が安く、命を救える | 過去のトラウマがある子もいる |
まとめ
この記事ではウエストハイランドホワイトテリアについて紹介してきました。「自分に飼えるかな?」と迷っていたあなたも、この記事を読んで少しでも飼うイメージが持ててくれたら嬉しいです。
どんなワンちゃんを迎えるにしても、大切なのは飼い始める前にしっかりと準備をすることです。住環境、経済面、時間の確保など、様々な角度から検討してください。そして何より、この子の一生に責任を持つ覚悟があるかどうかが一番大切です。
あなたとウエストハイランドホワイトテリアとの素敵な出会いがありますように!最後までご覧いただきありがとうございました!



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