スコットランド生まれの小さな勇者、ケアーンテリア。映画「オズの魔法使い」のトト役で一躍有名になったこの犬種は、見た目の愛らしさとは裏腹に、実はとてもたくましい性格の持ち主なんです。
「小型犬を飼いたいけれど、どの犬種がいいかわからない」「ケアーンテリアって実際どんな犬なの?」そんな疑問をお持ちの方に向けて、この記事ではケアーンテリアの魅力から飼い方のコツまで、たっぷり紹介しているので、最後まで読んでみてくださいね!
ケアーンテリアの基本情報

もっと詳しい情報や、ケアーンテリアの魅力はこの後紹介していきますね!
ケアーンテリアの見た目の特徴
ケアーンテリアは、コンパクトな見た目ながら、筋肉質な体付きの小型犬です。そんなケアーンテリアの特徴と言えば、まず愛嬌たっぷりの顔立ちで、小さな三角の立ち耳とキラキラとした瞳が印象的です。
また、鼻は黒く、口元はちょっぴりいたずらっぽい表情を見せることも。ピンと立ったしっぽもケアーンテリアの元気さの象徴ですね!
被毛の特徴とお手入れ方法

ケアーンテリアのカラーは、多彩な色が認められていて、様々な個性を楽しめるワンちゃんです。特に、ブリンドルと呼ばれる虎柄のような模様は、成長していく中で何度も毛色が変わるのを楽しめる特徴がありますよ!
また、ケアーンテリアの被毛はダブルコートで、ワイヤーのような固い外側の毛と、ふわっと柔らかい内側の毛の二重構造になっています。この構造のおかげで、風や雨をシャットアウトできるんですよ。
ただし、毎日のお手入れをサボると大変なことに。毛が絡んでフェルトみたいになってしまったり、通気性も悪くなって肌トラブルの原因にもなります。
そうならないために、お手入れの方法を知って愛犬の健康を守ってあげましょう。
シャンプーについて
まずはシャンプーについて解説していきます。月に1回を目安におこない、犬用の低刺激・無香料のシャンプーを使用して洗ってあげましょう。人間用のシャンプーはワンちゃんにとって刺激が強いので避けてくださいね。
また、お湯の温度は36~38℃に設定しておきましょう。そして洗い方ですが、いきなり頭からお湯をジャバーはNGです。足の方から頭の方に向かって、下から上に徐々に慣らしていきましょう。シャンプーを泡立てて、マッサージするように洗うと気持ちよさそうに目を細めてくれますよ。
そして、すすぎの時は上から下へ流してOKです。ただし、この時も頭からジャバーではなく、シャワーヘッドをワンちゃんの体に優しく当てながら流すようにしましょう。泡が残ると、かゆみやトラブルの原因になりやすいので、泡が出なくなるまでしっかりと流してくださいね。
洗い終わった後は、タオルとドライヤーで根元までしっかりと乾かします。湿ったままだと、皮膚病の原因にもなるので、完全に乾かしてくださいね!
ブラッシングの手順
ケアーンテリアのブラッシング頻度は週に2〜3回を目安におこないましょう。ただし、春と秋の換毛期には抜け毛が増えるので、毎日のブラッシングがおすすめです。
- ピンブラシとスリッカーブラシ、コームを用意する
- スリッカーブラシで毛流れに沿って全体をブラッシング
- コームで顔回りや細かい部分をほぐしていく
- ピンブラシで全体の毛並みを整えて終了
シャンプーやブラッシングは、被毛だけでなくワンちゃんの皮膚を守るために大切なお手入れなので、しっかりとおこなってあげてくださいね。
ケアーンテリアの性格

ケアーンテリアは、勇敢で遊び好き、そしてちょっぴり頑固な一面もあるんです。そんなケアーンテリアの性格について詳しく見ていきましょう。
- 勇敢で好奇心旺盛
- 独立心と気の強さ
- 社交性と警戒心のバランス
勇敢で好奇心旺盛
色々なものに興味津々で、探検が大好きなケアーンテリア。新しいものや音に対する好奇心も旺盛で、散歩中に気になるものを見つけると、飼い主そっちのけで調査に乗り出すこともあるんです。
そんな好奇心旺盛なケアーンテリアですが、物怖じしない勇敢な性格も持ち合わせています。いざというときに守ってくれる姿はとても頼もしいですが、他の人やワンちゃんとトラブルにならないように、しっかりとしつけておくことが大切です。
独立心と気の強さ
ケアーンテリアは、テリア種によく見られる独立心の高さと、ちょっぴり頑固な一面も持っています。「これだけは譲れない!」「自分がリーダーだ!」といわんばかりに主張をしてくることも。
すべて受け入れていたらわがままになってしまうので、ケアーンテリアの意思も尊重しつつ、「ダメなものはダメ」と毅然とした態度で信頼関係を築いていきましょう。
社交性と警戒心のバランス
人ケアーンテリアは懐っこい性格で家族には深い愛情を示しますが、知らない人には警戒心を見せることも。ですが、慣れてしまえばフレンドリーに接してくれます。この適度な警戒心が番犬としての役割も果たしてくれるんです。
また、子犬の頃からたくさんの人や犬に触れ合わせ、社会性を身につけさせてあげることで、より、他の人やワンちゃんと仲良く過ごしてくれるようになりますよ。
歴史や起源
ケアーンテリアは、スコットランドのスカイ島に住んでいた犬種で、害獣ハンターとして活躍していました。ケアーンとは、石を積んで作った小山や塚のことで、中に潜んでいたネズミやキツネを追い出す仕事をしていたことが名前の由来になったともいわれています。
そんなケアーンテリアは、有名な映画『オズの魔法使い』で、ドロシーの愛犬トト役として出演したことで一躍人気の犬種となりました。
今では家庭犬としても愛されているケアーンテリアですが、実はテリア種愛好家たちの意向で、家庭犬に合わせた改良はほとんど行われていないんです。それが、テリア好きにはたまらないと、現在も世界中で人気を集めています。
ケアーンテリアを飼うのに向いている人

ここでは、ケアーンテリアを飼うのに向いている人について紹介していきます。どの犬種にも言えることですが、相性や向き不向きはあるので、あなたのライフスタイルや性格に合っているかを確認しておきましょう!
- 活動的で外遊びが好きな人
- にぎやかな家庭や子どもがいる家
- 初めて犬を飼う人
①活動的で外遊びが好きな人
ケアーンテリアは、とにかくエネルギー満タンの犬種です。朝からテンション高めで、遊ぶのがだいすき!
なので、毎日しっかり散歩したり、一緒に公園で遊んだりできる人とは相性バッチリです。「週末は家でまったり…」というよりは、「今日もどこかに出かけよう!」とフットワークが軽い人に向いていますよ!
②にぎやかな家庭や子どもがいる家
ケアーンテリアは、人と関わるのが大好き。特に、にぎやかな環境のほうが落ち着くという、ちょっと変わった一面もあります。
なので、家の中がにぎやかだったり、子どもと一緒に遊べる時間が多い家庭にはピッタリ。もちろん最初はお互いに慣れる必要がありますが、気がつけば一緒に寝てたり、おもちゃを取り合ってたりする微笑ましい姿が見られるかもしれません。
③初めて犬を飼う人
「初めて犬を飼うんだけど、大丈夫かな?」って思っているあなた。実は、ケアーンテリアは初心者にもおすすめな犬種なんです。
頑丈な体、しつけもしやすい…つまり育てやすい!ただし、頑固な一面への向き合い方やお手入れは少し大変な部分もあります。
ですが、愛情をもって根気強く育てる気持ちがあれば、初めて犬を飼う人でも問題なく飼えますよ!
飼育にかかる費用
「ケアーンテリアを飼いたい!」と思ったら飼育費用も気になるところですよね。基本的な初期費用やお迎え後にかかる費用を知って、問題なく飼育できるか確認しておきましょう。
ケアーンテリアの子犬の購入費用
平均40万円ほど
マイクロチップ 約1,000円
畜犬登録 約3,000円
最初にそろえる生活品
5万円~7万円ほど
- サークル
- クレート
- トイレ
- ペットシーツ
- 首輪やリード
- 食器類
- お手入れ用品
- おもちゃなど
狂犬病予防ワクチン 約3,500円
混合ワクチン 約10,000円
健康診断 約15,000円
フィラリア予防薬 約1,100円
さらに、フードの品質にもよりますが、ケアーンテリアは毎月のフードやおやつなどに6,000円ほどかかります。他にも、ケガや病気で急な出費が出る場合もあるので、必ず最後まで面倒を見れるように準備をしてからお迎えをしてくださいね。
ケアーンテリアのかかりやすい病気と対策

ケアーンテリアを飼う前に、どのような病気に注意が必要か知っておきたいですよね。かかりやすい病気を知って、いざというときに落ち着いて対応出来るようにしておきましょう。
ここでは、特に注意したい代表的な3つの病気と、その対策を紹介していきますね。
- 皮膚疾患
- 白内障などの眼疾患
- 膝蓋骨脱臼(パテラ)
①皮膚疾患
ケアーンテリアは皮膚が敏感で、皮膚疾患にかかりやすい犬種です。特に、湿気が多い時期や、ハウスダスト・花粉などのアレルゲンに反応して、かゆみや赤みが出ることがあります。
症状は、身体をしきりに舐める・掻く・赤くなるなど。ひどくなると脱毛や二次感染の恐れもあるため、早めに対策をおこないましょう。
おうちで出来る対策としては、皮膚を清潔に保ったり、空気清浄機を使ったりして、アレルゲンとなる物質を取り除くことが有効です。原因のアレルゲンが分からない場合は、一度獣医さんに診てもらうことをおすすめします。
②白内障などの眼疾患
ケアーンテリアは高齢になると、白内障などの目の病気を発症するリスクがあります。目が白っぽく濁ったように見えたり、物にぶつかるようになったら要注意。目やにが増える・しょぼしょぼする・光に敏感になる、といったサインも見逃さないようにしましょう。
対策としては、日ごろから目の状態を観察し、定期的に眼科検診を受けることが大切です。また、ルテインなどのサプリメントも予防に使われています。
③膝蓋骨脱臼(パテラ)
パテラは、膝のお皿がずれてしまう病気で、小型犬に多く見られます。軽度なら自然に戻ることもありますが、重度になると手術が必要な場合も。
普段から足を引きずるような歩き方をしていないかチェックし、フローリングには滑り止めマットを敷くなどの対策をしましょう。また、適切な体重管理も大切です。
ケアーンテリアの飼い方と育て方

ここでは、ケアーンテリアの飼い方と育て方について解説します。お迎え前に、育てるための重要なポイントを押さえておきましょう。
- 運動不足を防ぐためのケア
- しつけのポイントとコツ
- 食事と栄養管理について
- 留守番中の工夫や過ごし方
①運動不足を防ぐためのケア
ケアーンテリアは小型犬の中でも運動量が多い犬種なので、毎日朝晩2回のお散歩は欠かさずに、それぞれ30分〜1時間程度の散歩をしてあげましょう。
また、お散歩だけでなく、ボール遊びやフリスビー、引っ張りっこなど、一緒に遊ぶ時間も大切です。ドッグランに行って、思いっきり走らせてあげるのも良いでしょう。「最近なんか悪さが増えたな~」と感じたら、それは運動不足のサインかもしれません。
天候によっては外に出られないこともありますが、室内でノーズワークや知育玩具を使った遊びを取り入れるなど、運動不足にならないように工夫してあげてくださいね。
②しつけのポイントとコツ
ケアーンテリアは頭が良いので、ちゃんとしつければぐんぐん伸びます。「おすわり」「まて」どころか、ドアの開け閉めまで覚えちゃう子もいるほど!ですが、ちょっぴり頑固な一面もあるので、そこは褒め上手な飼い主さんの腕の見せどころです。
では、どんな褒め方や叱り方が良いのかも少し紹介しておきますね!
まず、褒めるときはとにかく褒めます。大げさなくらいに褒めてあげましょう。また、毎回でなくてよいので、たまにおやつを与えながら褒めるのも効果的です。人間の子どもと同じで、「楽しい=またやりたい」と思わせることがコツですね。
そして、叱るときは低い声で短く「ダメ」と言うのがポイント。長々と説教しても理解できませんし、かえって混乱させてしまいます。「なぜダメなのか」ではなく「これはダメ」ということを明確に伝えることが大切です。決して怒鳴る必要もありませんよ。
焦らず根気よく、一緒に楽しむ気持ちで取り組みましょう!
③食事と栄養管理について
ケアーンテリアの食事は、ライフステージに応じた栄養バランスが大切です。子犬期は高タンパク・高カロリーの成長期用フード、成犬期は維持期用フード、シニア期は消化しやすいシニア用フードを選びましょう。
また、ケアーンテリアのような小型犬は胃が小さいので、1日の食事を2〜3回に分けて与えるのがおすすめです。一度に大量に食べると消化不良を起こすことがあるので気を付けましょう。
食事の与え方も大切ですが、同じくらいに水分補給も大切です。いつでも新鮮な水が飲めるように、常に用意しておいてあげてくださいね。
④留守番中の工夫や過ごし方
ケアーンテリアは人が大好きなので、お留守番は少し苦手なワンちゃんです。なので、愛犬がなるべくストレスを溜めないように、出かける前に環境を整えておきましょう。
まずは短時間からお留守番の練習を始めて、「帰ってくる」ことを覚えさせるのが第一歩です。おもちゃや知育グッズで、ひとりでも楽しめる環境を作ってあげましょう。
また、外が見える場所にベッドを置くと安心する子も多いです。他にも、飼い主さんのにおいの付いた服やタオルを用意してあげると安心してくれますよ!
また、温度管理にも注意が必要です。夏場は特に熱中症に気を付けて、エアコンを忘れずにつけておきましょう。
お迎え方法

ワンちゃんを迎える方法としては主に3つあり、ペットショップでの購入、ブリーダーからの購入、保護犬の里親になるなどが挙げられます。
ペットショップやブリーダーからの購入、保護犬を迎える場合など、それぞれの特徴やポイントをしっかり押さえてあなたに合った方法を選びましょう。
ペットショップからお迎えする場合
ケアーンテリアは、どこのペットショップでも出会えるわけではないですが、根気よく探せば日本のペットショップでも出会えるワンちゃんです。
また、ペットショップでのお迎えを考えている場合は、以下のポイントをチェックしておきましょう。
- 親犬の情報(血統や健康状態)を確認できるか
- ショップの衛生管理がしっかりしているか
- 子犬の性格や育ち方を丁寧に説明してくれるか
ただし、ペットショップでは親犬の情報がわかりにくいこともあるので、健康面や遺伝疾患についてしっかり聞いておきましょう!
ブリーダーからお迎えする場合
ケアーンテリアをお迎えするなら、信頼できるブリーダーからのお迎えもおすすめです。ブリーダーなら、親犬の健康状態や育成環境をしっかり確認できるため、安心して迎えられます。
良いブリーダーの選び方
- 衛生管理が行き届いた環境で育てられているか
- 親犬や兄弟犬と一緒に過ごし、適切な社会化がされているか
- 遺伝疾患のリスクを説明してくれるか
また、悪質なブリーダーを避けるために、子犬をすぐに引き渡そうとするブリーダーは要注意!
信頼できるブリーダーを探すには、「JKC(ジャパンケネルクラブ)」や「ブリーダー直販サイト」を活用するとよいでしょう。
保護犬を迎える場合
ペットショップやブリーダーからのお迎え以外に、保護犬の里親になる方法もあります。保護施設や動物愛護団体では、ケアーンテリアを含むさまざまな犬達が新しい家族を待っています。
- 費用が比較的安く、お迎えしやすい
- 成犬の場合、しつけが済んでいることが多い
- 保護犬を迎えることで、新たな命を救える
ただし、過去にトラウマを抱えている子もいるため、十分な理解と愛情をもって迎えることが大切です。「ペットのおうち」や「ハグー」といった保護犬のマッチングサイトを活用すると、相性の良い子を見つけやすいですよ!
お迎え方法まとめ
| お迎え方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| ペットショップ | すぐにお迎えできる | 親犬の情報がわかりにくい |
| ブリーダー | 健康管理がしっかりされている | 価格がやや高め |
| 保護犬・里親 | 費用が安く、命を救える | 過去のトラウマがある子もいる |
まとめ
この記事ではケアーンテリアについて紹介してきました。「自分に飼えるかな?」と迷っていたあなたも、この記事を読んで少しでも飼うイメージが持ててくれたら嬉しいです。
どんなワンちゃんを迎えるにしても、大切なのは飼い始める前にしっかりと準備をすることです。住環境、経済面、時間の確保など、様々な角度から検討してください。そして何より、この子の一生に責任を持つ覚悟があるかどうかが一番大切です。
ここまで読んでくれたあなたなら、きっと最高の飼い主さんになってくれると思っています。最後までご覧いただきありがとうございました!



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