真っ白でふわふわな被毛、そして何より「サモエドスマイル」と呼ばれる口角の上がった笑顔がたまらないサモエド。
「サモエドってどんな犬なの?」「飼いやすいのかな?」なんて疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、サモエドの見た目の特徴から性格、歴史や飼い方、さらには病気の対策まで詳しく解説していきます。
サモエドを飼う前に知っておきたいポイントが満載なので、ぜひサモエドとの暮らしをイメージしながら最後まで読んでみてくださいね!
サモエドの基本情報

- 名前 サモエド
- 原産国 ロシア
- 体重 16~29kg
- 体高 50~60cm
- サイズ 大型犬
- トリミング 必要なし
- ブラッシング 毎日
- カラー ホワイト、クリーム、ホワイト&ビスケット
- 平均寿命 12~14年
もっと詳しい情報やサモエドの魅力はこの後紹介していきますね!
サモエドの見た目の特徴
サモエドといえば、真っ先に目に飛び込んでくるのがふわふわの真っ白な被毛と可愛らしい笑顔。そんな可愛らしい笑顔は「サモエドスマイル」と呼ばれていて、見ているとこっちまで笑顔になってしまいます。
また、体型はがっしりとしており、骨太で筋肉質な体つきをしています。可愛らしい顔つきとのギャップも魅力的ですね。ピンと立った耳や、背中の方に巻き上がったしっぽもチャームポイントです。
サモエドの被毛の特徴とお手入れ方法

サモエドの被毛は、ダブルコートと呼ばれる二重構造になっています。硬く防水性に優れたオーバーコートと、柔らかく保温性に優れたアンダーコートのおかげで極寒の地でも適応できているんですね。
また、ダブルコートの場合、春と秋に毛が生え変わる換毛期があります。毎日ブラッシングしてても「こんなに抜けるの!?」というくらい抜けるので、正直お手入れは大変なワンちゃんです。
お手入れの方法についてはこの後解説していくので、参考にしてみてくださいね!
シャンプーについて
シャンプーは、月に1回ほどを目安におこないましょう。頻繁に洗いすぎると、皮膚の乾燥を招く可能性があるので、やりすぎは禁物です。
また、使用するシャンプーは必ず犬用のシャンプーを使用しましょう。人間用のシャンプーはワンちゃんにとって刺激が強いので避けてくださいね。
- 耳に水が入らないか心配な場合は耳栓をする
- 脚→体→顔の順番で下のほうから濡らしていく
この時、水が耳や鼻に入らないように、シャワーヘッドを優しく地肌に当ててあげましょう。 - 犬用シャンプーをしっかり泡立ててから洗っていく
- 顔→体→脚と上から下へシャンプーを流していく
この時も、シャワーヘッドを優しく地肌に当てながら流していきます。 - タオルで拭いてドライヤーで乾かす
ブラッシングについて
サモエドは毛の量も多く抜けやすいので、毎日のブラッシングが必要です。特に換毛期はより抜け毛が増えるので、いつも以上に丁寧におこないましょう。
- スリッカーブラシ、ピンブラシ、コームを用意する
- スリッカーブラシで毛流れに沿って全体をブラッシング
- ピンブラシでより深い部分のもつれを取り除く
- コームを使って細かい部分や全体を整える
抜け毛の増える換毛期は、アンダーコートを取り除くのに便利なスクラッチャーブラシを併用するのもおすすめです。
シャンプーやブラッシングは、被毛だけでなくワンちゃんの皮膚を守るために大切なお手入れなので、しっかりとおこなってあげてくださいね。
サモエドの性格

サモエドの性格は、とにかく明るくフレンドリー。とても社交的で人懐っこく、家族や子どもにも優しく接することができます。
その一方で、もともと作業犬として活躍していたため、自立心が強く、少し頑固な一面も持っています。「今はそんな気分じゃないよ」と指示を無視することもありますが、自分自身で考える能力の高さゆえなんですね。
また、孤独を嫌う性格でもあり、長時間の留守番には向いていないため、留守番時の対策を考えておくと良いでしょう。
他の犬やペットとも比較的仲良くできる性格ですが、独占欲が強い面もあるので、初対面の犬と触れ合うときは注意するようにしてくださいね。
歴史や起源
サモエドはロシアのシベリア地方に住んでいた「サモエド族」という遊牧民と共に生活してきた犬種で、数千年前からソリ引きやトナカイの番などの仕事で活躍していました。
また、シベリアの厳しい寒さに耐えるために、人々と体を温め合いながら一緒に眠っていたと言われています。
日本には20世紀頃に輸入され始め、主にペットとして愛されるようになりました。現在でも、温厚な性格と優れた運動能力から、家庭犬としても人気が高い犬種です。
サモエドを飼うのに向いている人

サモエドを飼いたいと思ったときに「自分にも飼えるのかな?」「面倒見れるかな?」と思うこともありますよね。どの犬種にも言えることですが、相性や向き不向きはあるので、あなたのライフスタイルや性格に合っているかを確認しておきましょう!
- アクティブなライフスタイルの人
- 在宅時間が長い人
- 毛のお手入れを楽しめる人
①アクティブなライフスタイルの人
サモエドはとても活発でエネルギッシュな犬種なので、「朝晩の散歩が日課」「週末はアウトドアで過ごす」といったライフスタイルの人にはぴったりです。
逆に休みの日は家から出たくない、運動はあまり好きじゃないという人には、少し大変かもしれません。
②在宅時間が長い人
サモエドは人が大好きで寂しがりやな一面があるので、長時間ひとりでいることがあまり得意ではありません。なので、在宅ワークの人や家族の誰かが家にいるような人に向いています。
どうしても長時間のお留守番が必要な場合は、サモエドのストレスにならないように、環境を整えてあげてくださいね。
③毛のお手入れを楽しめる人
サモエドのチャームポイントでもあるふわふわの被毛。健康に保つためには毎日のお手入れが欠かせません。
毛の量が多いので普段から抜け毛は多く、換毛期にはそれ以上に抜け毛が大量発生します。なので面倒くさがらず、ブラッシングの時間を愛犬とのコミュニケーションタイムとして楽しめる人にこそ、サモエドはぴったりのワンちゃんです。
サモエドの飼育に必要な環境

ここでは、サモエドの飼育に必要な環境を解説していきます。お迎え前に環境を整えて、快適に過ごせるように準備しておきましょう。今回は以下の3つのポイントの焦点を当てて解説していきます!
- 屋外スペースの確保
- 室内環境と温度調節
- 防音対策
① 屋外スペースの確保
サモエドは必要な運動量が多い犬種なので、庭のあるおうちが理想です。ただし、庭が無くても毎日の散歩やドッグランで十分に運動できていれば問題ありません。
庭で運動させる場合は、脱走防止のためにしっかりとしたフェンスやゲートを設置しておきましょう。
② 室内環境の整備
サモエドは暑さに弱いのと寂しがりやな性格なので、基本的に室内での飼育がおすすめです。
室内では、活発なサモエドがジャンプや走り回る際に滑ってケガをしないように注意が必要です。そのため、滑りやすい床にはフローリングマットのような滑り止め用の敷き物を敷いておきましょう。
また、暑さに弱いサモエドのために、クーラーや扇風機を活用して夏場の熱中症対策を徹底することが大切です。
防音対策
サモエドは警戒心から吠えることもあるため、特に集合住宅では防音対策も検討しましょう。カーペットを敷いたり、壁に吸音材を取り付けるなどの工夫が効果的です。子犬の頃からしっかりしつければ、無駄吠えも少なくなりますよ!
飼育にかかる費用
「サモエドを飼いたい!」と思ったら飼育費用も気になるところですよね。基本的な初期費用やお迎え後にかかる費用を知って、問題なく飼育できるか確認しておきましょう。
サモエドの子犬の購入費用
平均55万円ほど(個体によっては100万円を超える場合もあります)
マイクロチップ 約1,000円
畜犬登録 約3,000円
最初にそろえる生活品
5万円~7万円ほど
- サークル
- クレート
- トイレ
- ペットシーツ
- 首輪やリード
- 食器類
- お手入れ用品
- おもちゃなど
狂犬病予防ワクチン 約3,500円
混合ワクチン 約10,000円
健康診断 約15,000円
フィラリア予防薬 約1,600円
さらに、サモエドは毎月のフードやおやつなどの消耗品に8,000円ほどかかります。他にも、ケガや病気で急な出費が出る場合もあるので、必ず最後まで面倒を見れるように準備をしてからお迎えをしてくださいね。
サモエドのかかりやすい病気と対策

サモエドを飼う前に、どのような病気に注意が必要か知っておきたいですよね。かかりやすい病気を知って、いざというときに落ち着いて対応出来るようにしておきましょう。ここでは、特に注意したい代表的な病気と、その対策を紹介しますね。
- 股関節形成不全
- 皮膚炎
- 胃捻転
① 股関節形成不全
股関節形成不全は、股関節の形が正常に発達せず、歩き方がぎこちなくなったり痛みを感じたりする病気です。
症状としては、腰やお尻を振りながら歩いたり、後ろ足をかばいながら歩いたりする様子が見られます。
対策として、子犬の頃からの激しい運動を避け、関節に負担をかけない生活を意識することが大切です。また、体重管理も重要で、太りすぎると関節への負担が増えるため注意しましょう!
② 皮膚炎
サモエドは毛の量が多く、湿気がこもりやすいので皮膚炎が起こりやすい犬種です。症状としては、赤みやかゆみ、脱毛などが見られます。
対策として、定期的なブラッシングで被毛の通気性を保ち、皮膚を清潔に保つことが大切です。また、シャンプー後はしっかりと乾かすことで、細菌の繁殖を防ぐことができますよ。
万が一皮膚炎が発症した場合は、早めに動物病院で診てもらってくださいね。
③ 胃捻転
胃捻転は大型犬に多く見られる疾患で、胃がねじれて血流が止まる緊急性の高い病気です。
症状としては、急にぐったりする、吐きそうな素振りを見せるが吐かない、お腹がパンパンに膨れるなどがあります。
早食いや食後すぐの運動が原因になることも多いので、早食い防止皿や、1回の食事量を減らして回数を増やすなどの対策しましょう。
サモエドの飼い方と育て方

ここでは、サモエドの飼い方と育て方について解説します。お迎え前に、育てるための重要なポイントを押さえておきましょう。
- 運動不足を防ぐには
- しつけのポイントとコツ
- 食事と栄養管理について
- 留守番中の工夫や過ごし方
① 運動不足を防ぐには
サモエドは体力のある犬種なので十分な運動量を確保することが重要です。毎日最低1時間以上の散歩に加え、週に数回はドッグランなどでのびのびと走らせてあげるとストレス解消にもなり、十分な運動量が確保できますよ。
また、ボール遊びやフリスビー、アジリティなど体だけでなく頭も使う運動を取り入れると、サモエドの知的好奇心も満たせてよりグッドです!
ただし、暑さに弱いため、夏場は早朝や夕方の涼しい時間帯に運動させるようにしてくださいね!
② しつけのポイントとコツ
サモエドは賢い犬種ですが、独立心が強く、やや頑固な一面も持っています。自分で考える能力に優れているため、厳しく否定してしまうと自尊心を傷つけてしまうことも。
もちろん𠮟るべきときもありますが、基本的には褒めながら一貫性を持ってしつけをおこなうことが大切です。良い行動をした時には大げさなくらいに褒めてあげましょう。
また、吠え癖や噛み癖がつかないように、子犬の頃からの社会化トレーニングも重要です。
特に「待て」「お座り」などの基本的なコマンドを徹底して教えることで、問題行動を防ぐことができますよ。
③ 食事と栄養管理について
サモエドは必要な食事量が多めですが、体重管理もとても大切です。高品質なドッグフードを選び、適切な栄養バランスを保つように心がけましょう。関節の健康をサポートするグルコサミンやコンドロイチンが含まれたフードもおすすめですよ。
また、胃捻転にかかりやすい犬種なので、1日の食事量は数回に分けて与えるようにすると良いでしょう。食いしん坊な子が多いのでおやつのあげすぎにも注意してくださいね。
④ 留守番中の工夫や過ごし方
サモエドは寂しがり屋な一面があり、長い時間のお留守番は苦手な子が多いので、できるだけお留守番の時間を短くするように心がけましょう。
とはいえ、どうしてもお留守番が必要になることもありますよね。その場合は、出かける前にサモエドが落ち着いてお留守番できるように環境を整えてあげましょう。
知育玩具や噛むおもちゃなど、時間をかけて遊べるおもちゃを用意しておけば退屈せずにお留守番できますよ。他にも、飼い主さんの匂いが付いた服を置いたり、ケージなど安心できるスペースを作っておくのも効果的です。
また、ペットカメラを設置しておくことで、留守中の様子を確認できてより安心です。もし、長時間の留守番が続く場合は、信頼できるペットシッターやドッグデイケアの利用も検討してみてくださいね。
お迎え方法

ワンちゃんを迎える方法としては主に3つあり、ペットショップでの購入、ブリーダーからの購入、保護犬の里親になるなどが挙げられます。
ペットショップやブリーダーからの購入、保護犬を迎える場合など、それぞれの特徴やポイントをしっかり押さえてあなたに合った方法を選びましょう。
ペットショップからお迎えする場合
オーストラリアンシェパードは、日本のペットショップで出会えることがほとんどありません。そのため、どうしてもペットショップからお迎えしたい場合は、根気強く探す必要があります。
また、ペットショップでのお迎えを考えている場合は、以下のポイントをチェックしておきましょう。
- 親犬の情報(血統や健康状態)を確認できるか
- ショップの衛生管理がしっかりしているか
- 子犬の性格や育ち方を丁寧に説明してくれるか
ただし、ペットショップでは親犬の情報がわかりにくいこともあるので、健康面や遺伝疾患についてしっかり確認しましょう!
ブリーダーからお迎えする場合
オーストラリアンシェパードをお迎えするなら、信頼できるブリーダーからのお迎えがおすすめです。ブリーダーなら、親犬の健康状態や育成環境をしっかり確認できるため、安心して迎えられます。
良いブリーダーの選び方
- 衛生管理が行き届いた環境で育てられているか
- 親犬や兄弟犬と一緒に過ごし、適切な社会化がされているか
- 遺伝疾患のリスクを説明してくれるか
また、悪質なブリーダーを避けるために、子犬をすぐに引き渡そうとするブリーダーは要注意!
信頼できるブリーダーを探すには、「JKC(ジャパンケネルクラブ)」や「ブリーダー直販サイト」を活用するとよいでしょう。
保護犬を迎える場合
ペットショップやブリーダーからのお迎え以外に、保護犬の里親になる方法もあります。保護施設や動物愛護団体では、オーストラリアンシェパードを含むさまざまな犬達が新しい家族を待っています。
- 費用が比較的安く、お迎えしやすい
- 成犬の場合、しつけが済んでいることが多い
- 保護犬を迎えることで、新たな命を救える
ただし、過去にトラウマを抱えている子もいるため、十分な理解と愛情をもって迎えることが大切です。「ペットのおうち」や「ハグー」といった保護犬のマッチングサイトを活用すると、相性の良い子を見つけやすいですよ!
お迎え方法まとめ
| お迎え方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| ペットショップ | すぐにお迎えできる | 親犬の情報がわかりにくい |
| ブリーダー | 健康管理がしっかりされている | 価格がやや高め |
| 保護犬・里親 | 費用が安く、命を救える | 過去のトラウマがある子もいる |
サモエドに関するQ&A
ここではサモエドについて、よくある質問を見ていきましょう。今回は3つ紹介していきますね!
① サモエドの値段が高いのはなぜですか?
サモエドの平均価格は55万円ほどで、ポピュラーな犬種と比べると値段が高い傾向にあります。
理由はいくつかありますが、まず繁殖が難しい犬種であり、出産頭数が少ないため希少価値が高いことがひとつの理由です。また、健康管理や被毛のケアにも手間がかかるため、繁殖者側のコストも高くなりがちです。
さらに、血統の良いサモエドやショードッグとして活躍できる個体は、特に高額になる傾向があり、100万円を超える場合も少なくありません。
② サモエドは白しかいないですか?
サモエドといえば真っ白な被毛が印象的ですが、基本的には「ホワイト」「クリーム」「ビスケット」の3色が認められています。特にビスケットカラーは、少し茶色がかった毛色で、全身が真っ白ではない個体も存在します。
また、昔は黒や茶色の子もいましたが、19世紀ごろにイギリスにわたってからは、白の個体が好んで繁殖されるようになり、白の毛色で統一されるようになりました。
③ サモエドと日本スピッツの違いは?
サモエドと日本スピッツは、確かによく似ていますよね。
大きな違いはサイズで、サモエドは大型犬、日本スピッツは小型犬です。また、サモエドはシベリア原産で、作業犬として活躍してきた歴史がありますが、日本スピッツは家庭犬として日本で改良された犬種です。
性格面でも、サモエドは活発で社交的、日本スピッツは比較的おとなしく警戒心が強い性格をしています。被毛はどちらも白くふわふわしていますが、サモエドの方が被毛が厚くボリュームがあります。
まとめ
この記事ではサモエドの魅力や、お迎え前に知っておきたい情報を解説してきました。「自分に飼えるかな?」と迷っていたあなたも、この記事を読んで少しでも飼うイメージが持ててくれていたら嬉しいです。
そして、もしサモエドを家族に迎えたいと思ったら、ぜひ一度、実際に触れ合ってみてください!サモエドがあなたにとって最高のパートナーとなることを願っています!
最後までご覧いただきありがとうございました!



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