アイリッシュ・ウルフハウンドは、その名の通りアイルランドが誇る超大型犬で、堂々たる体格と優雅な姿が魅力的なワンちゃんです。一見すると威圧感を覚えるほどの大きさですが、その性格はとても穏やかで、家族思いな一面を持っています。
この記事ではそんなアイリッシュ・ウルフハウンドについて紹介していきますので、アイリッシュ・ウルフハウンドを家族に迎えるか迷っている方は、ぜひ読んでみてくださいね!
アイリッシュ・ウルフハウンドの基本情報
- 原産国 アイルランド
- 体重 40~55kg
- 体高 71~90cm
- サイズ 超大型犬
- トリミング 必要なし
- ブラッシング 週2回程度
- 被毛 ワイヤーコート
- カラー グレー、ブリンドル、レッド、ブラック、ホワイト、フォーンなど
- 平均寿命 6~9年
もっと詳しい情報や、アイリッシュ・ウルフハウンドの魅力については、この後紹介していきますね!
アイリッシュ・ウルフハウンドの歴史
アイリッシュ・ウルフハウンドの歴史は古く、先祖は紀元前273年前には存在していたと考えられています。その後、紀元前14世紀から15世紀の間にギリシャからアイルランドに渡り、さらに大型化され現在の姿が誕生しました。
そんなアイリッシュ・ウルフハウンドは、18世紀までオオカミやオオジカから家畜を守る重要な存在でしたが、オオカミの絶滅や19世紀の大飢饉の影響で絶滅寸前にまで追い込まれました。
しかし、愛好家たちの手により行われた、ディアハウンドやボルゾイ、グレート・デーンなどとの交配により絶滅の危機を逃れた歴史を持っています。そして、個体数が回復してきた現在は、家庭犬としても愛されている犬種です。
アイリッシュ・ウルフハウンドの特徴や性格
アイリッシュ・ウルフハウンドの最大の特徴は、なんといっても世界一を誇るその大きさで、成犬では立ち上がったときに2メートルにまで達することもあります。また、しっぽは長めでカーブしており、少し高い位置についている垂れ耳が可愛らしい印象を与えます。
そんな、大きくたくましい見た目のアイリッシュ・ウルフハウンドですが、性格はとても穏やかでフレンドリーなので、子供との相性もばっちりです。
しかし、体が大きい分じゃれているつもりでも、思わぬ事故につながる場合があるので、目を離さないようにしましょう。
アイリッシュ・ウルフハウンドは飼いやすい?飼育に必要な環境は?
アイリッシュ・ウルフハウンドは、飼育に広いスペースを必要とするので、一般的な住宅での飼育はおすすめできません。また、50kg以上の巨体を制御できる人でないと、飼うのはなかなか難しい犬種です。
理想の環境としては、散歩のほかにも十分な運動量が確保できるように、自宅の庭や室内に広いスペースがあるのが理想的です。
また、アイリッシュ・ウルフハウンドのような大型犬は関節に負担がかかりやすいので、クッション性のある寝床や、よく歩く場所には柔らかい敷き物を用意する必要があります。
アイリッシュ・ウルフハウンドの被毛の特徴
アイリッシュ・ウルフハウンドは、粗くてかたいワイヤー状の被毛が特徴です。この被毛には、水や汚れが付きにくいといったメリットもあり、狩りをしている時に役立っていました。また、長さは短すぎず長すぎない中間の長さです。
そして、毛色はオールカラーが認められていますが、グレー、ブリンドル、レッド、ブラック、ホワイト、フォーンなどの子が多いです。毛色によって印象がガラッと変わるので、好きな毛色の子を探してみてくださいね!
アイリッシュ・ウルフハウンドの被毛のお手入れについて
アイリッシュ・ウルフハウンドは、基本的にトリミングの必要はありませんが、週2回程度のブラッシングをおすすめします。また、春と秋の換毛期には抜け毛が増えるので、ブラッシングの頻度を増やしても良いでしょう。
ブラッシングの手順は、以下の4ステップなので参考にしてみてくださいね!
- ピンブラシとスリッカーブラシ、コームを用意する
- ピンブラシで全体の絡まりをほぐす
大きな絡まりをほぐしていくイメージです。 - スリッカーブラシで細かい毛玉や抜け毛を取り除く
ピンブラシでほぐした絡まりや、細かい抜け毛を取り除きながら、全体をブラッシングしましょう。 - 仕上げにコームで全体を整える
アイリッシュ・ウルフハウンドのかかりやすい病気と対策
アイリッシュ・ウルフハウンドを飼う前に、どのような病気に注意が必要か知っておきたいですよね。かかりやすい病気と対策を知って、いざというときに落ち着いて対応できるようにしておきましょう。
それぞれの症状と対策はこの後解説していきますね!
眼疾患
犬の眼疾患には、アレルギーや被毛が目に入って傷ついてしまうなど様々な原因があります。注意してほしい症状は以下にまとめておきますね。
対策としては、定期的な目のチェックやケア、顔回りの毛を整えるなどが大切です。
股関節形成不全
股関節形成不全は、特に大型犬に多く見られる遺伝性の疾患で、犬の股関節が正常に発達せず、炎症や変形を引き起こす病気です。
股関節形成不全にならないようにするには、体重管理や適度な運動がおすすめです。しかし、成長期の間は飛んだり跳ねたりする激しい運動は控えた方が良いでしょう。
滑りにくい床や芝生のような柔らかい場所での運動がおすすめですよ!
胃捻転
胃捻転は犬の胃が異常に膨張し、ねじれることで血液が遮断される危険な疾患です。特に大型犬や胸の深い犬種に発症するリスクが高いと言われています。
放置すると命にかかわる危険な疾患なので、以下の症状が出ていたらすぐに動物病院へ連れて行ってください。
胃捻転の原因は完全に解明されているわけではありませんが、一度に大量の食事をしたり大量の水を飲んだり、ストレスをためているなどが原因の一因ではないかと言われています。
そのため、食事を数回に分ける、ストレスを発散させるなどの対策が必要です。
甲状腺機能低下症
犬の甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの不足によりさまざまな健康問題を引き起こす疾患です。
上記のような症状が見られたら、すぐに動物病院で検査をしてもらいましょう。早期発見し投薬治療を受けることで症状の改善が期待されます。
アイリッシュ・ウルフハウンドに必要な1日の運動量
アイリッシュ・ウルフハウンドは、1日に2時間以上の運動量が必要です。散歩のほかにも公園やドッグランなど、広い場所での運動もさせてあげてくださいね!
ボール遊びやフリスビーのように、動いているものを追いかける遊びも大好きなワンちゃんなのでぜひ取り入れてみてください。
ただし、アイリッシュ・ウルフハウンドは生後6か月ほどで体重が40kgを超えることもあるので、骨格が出来上がる前の成長期に激しい運動をさせるのは避けましょう。ちなみに、超大型犬の場合、骨格が出来上がるまでに18~24か月程度かかります。
アイリッシュ・ウルフハウンドのお迎え方法
ワンちゃんを迎える方法としては主に3つあり、ペットショップでの購入、ブリーダーからの購入、保護犬の里親になるなどが挙げられます。
しかし、アイリッシュ・ウルフハウンドは日本ではとても珍しく、ジャパンケネルクラブでも2023年には2頭しか登録されていません。
そのため、まず出会うことがとても難しいワンちゃんです。なので、ブリーダーのサイトや里親募集のサイトなどで、根気強く待つ必要があります。以下にサイトを貼っておくので、気になる方は問い合わせてみてくださいね。
まとめ
アイリッシュ・ウルフハウンドは、大きな体と愛情深い性格を持つワンちゃんです。日本で出会える確率や必要な飼育環境を考えると、なかなか飼うのが難しいですが、もしも出会うことが出来たらその魅力を存分に堪能してほしいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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